台風が近づいていて影響が出ないか心配ですが、秋が進んでいますね。朝晩はめっきり涼しくなった感もあります。少し蒸し暑さもありますが。
秋も深まり、受験生はもちろん、受験生でない人も、勉強するには取り組みやすい時期になってきました。受験生にとってはそろそろ最後の仕上げの時期ですね。今回は勉強の取り組み方、計画について、少しお話したいと思います。ただここでは計画を組む上でのスタンスについてお話しできればと思います。
仕事をするうえでもそうですし、勉強に取り組んでいる学生さんもそうですが、志望校とか、社会人だとプロジェクトとかを仕上げる目標地点、ゴールがはっきりしていると、そこまでどれだけ取り組まなきゃいけないのかって当然考えますし、達成するためにどう進めるのかに基づいて計画を立てることもありますよね。仕事の締切日とか、受験生であればその試験日から逆算して、そこまでにどれだけ仕上げなきゃいけないのか。まあ時間があれば余裕をもった計画も組めますし、仮に多少計画がブレてしまっても、比較的修正をかけやすいのですが、差し迫った仕事や勉強となると、ついここまでやらなきゃと、気がつかないうちに越えるべきハードルを上げてしまうことって往々にしてあります。
そういう私も、現役時代、まあ今でもそうなのですが、性格なのか、追い詰められないとなかなかモチベーションが上がらないところがあります。短い期間になってしまって、ああどうしよう、たくさんのことをこなさなきゃと、あれやこれやと計画を詰めすぎてしまって、結局消化不良。十分満足のいくような成果を上げられないまま終わってしまうことがありました。今でも時々あります。しかし、もうさすがに年を取って経験も増え、自分の性格も十分意識しているので、どれだけ計画に時間と中身があれば、いい成果を出せるかはわかりましたので、以前よりは余裕をもって上手に立ち回れるようになりました。
だからこそなのですが、計画を詰めすぎては途中で挫折するなどして、結局あまりいい成果は出せないのかなと考えるようになりました。地道ながらも、日々の仕事、勉強を丁寧に取り組んでいく。その計画は盛り沢山ではなく、少なくても継続できるように、コツコツと取り組むことが大事だと思うんです。計画に多少の余裕があると、修正も楽にできます。
モチベーションってずっと高いまま維持できることなんてなかなかないですし、紆余曲折、上がり下がりがあります。仕事の納期が迫っている時や、受験まであと数週間など、土壇場になると特にそうですが、よく根性論とかつい持ち出したくなります。「気合でやればなんとかなる。」なんてね。気合が満ち満ちていれば、確かに根性で乗り越えられますし、乗り越えられた時には大きな自信にもつながります。根性を全く否定するわけではありません。気持ちで乗り越えることも大事です。
でもそういう時こそ、周りが見えなくなって、頭が硬直化することもあるんですよね。なかなか融通が利かなくなって、アイディアが浮かばない、思ったほど勉強がはかどらない、知識が入っていかないなんてことがよくあるんです。どうしても計画が行き詰ってしまう。そういう時こそ自分を客観視することも大事なのかもですが、仮にそのように計画が行き詰っても、転ばぬ先の杖ですが、あらかじめ余裕をもって計画を設定しておくことも大切だと思います。
おいしいものが目の前に並ぶとあれもこれもと欲張ってしまいがちで、ついいっぱい食べすぎてしまう。でも、いっぱい食べるよりも、程よく腹八分目程度にひとつひとつ丁寧に味わったほうが、おいしさは記憶に残りやすそう。知識もたぶん同じなのかもしれません。たださっと通過した知識よりも、時間をかけて深く覚えた知識ほど、記憶に残りやすいし、活用できたり、役に立っているような気がします。
まあ、先にも述べた通り、時間が迫っていると、そんな悠長なことも言ってられないんですけどね。まさに時間との戦いです。でも、そういう時こそ、余裕をもって、腹八分目精神で、目標までのハードルを乗り越えていきましょう。逆に時間に余裕のある時も、土壇場になってバタバタしないように、余裕をもった計画を組んでいきたいところですね。