子どもの可能性

 台風が近づいているせいか、フェーン現象なのか、ここ数日夏に逆戻りの蒸し暑さが続いています。今月は秋分の日、お彼岸もあるので、やはり「暑さ寒さも。。。」でしょうかね。
 さて、長年子どもを相手に仕事をしていて、まだまだ気づくことしきりなのですが、子どもの可能性って素晴らしく大きいなあって思っています。当たり前じゃんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、日頃生活していて日々気づかなくても、1か月後、2か月後、1年後とあっという間に、子どもって心身ともに大きく成長してるんですよね。
 逆に大人になると、なんか時間だけがどんどんあっという間に過ぎていって、成長が見えなくなってしまう。ほんとに子どもに教えられている感がいっぱいですね。大人の気づかないことでもよく見えてることがある。意外性に気づかされます。子どもから学ぶこともたくさんですね。
 確かに子どもの言っていることは、大人目線から見れば当たり前のこと、論理に合わないこと、それはおかしいんじゃないのとか、はては思いっきり破天荒なことも行動したり、言ってきたりすることもあります。社会のルールから外れてしまえば、それは間違いだと、子どもに伝えて分かってもらう必要はあります。(命にかかわることなど緊急性があれば、当然ですが厳しく叱責しなければなりません。)
 しかし、私の場合、子どもに指導を行った後になるわけですが、子どもの話を聞いた後で、ふと言われたこと、内容を振り返ってみると、案外間違ったことを言ってないケース、それも一理あるなって気づかされることもあるんですよね。はたから見れば、「まだまだ未熟だな。まだまだ甘い。」なんて思うかもしれませんが、子どもは子どもで、子どもの知ってる、認識してる範囲で、しっかり考えて話をしてるんですよね。きっと。いや、もちろん。
 そこで、自分が子どもだった頃を、記憶をたどりながら振り返ってみると、人それぞれ立場・環境が違うとはいえ、自分なりに(その時は子どもなりにですが)一生懸命考えて答えを出したり、話をしてたり、行動していたんですよね。日々の忙しさか、これまでのたくさんの経験が邪魔してるのか、いつの間にか価値観が一定化して固まってステレオタイプになるのか、つい子どもの意見に対して一方的に批評・批判してしまうこともありがちです。
 これを聞いて、「私は子ども目線で話ができてるし、そんなことはない。」って思う方は素晴らしく立派な方です。私が言うまでもありませんが、これからもぜひその姿勢を持ち続けて、子どもに接してあげてください。
 大人になるメリットとして、これまで培った豊富な経験から話ができる。経験値ってやつ。ゲームでいうレベルアップした自分でいろいろなことが可能になる(仕事でもプライベートでも)ということが挙げられますね。でも、ときにはその経験や価値観が気がつかないうちに邪魔をして、自分を見えなくしてしまう大人目線でしか話ができなくなる、考えや行動の幅を狭くしてしまうということも言えるんでよね。私なりの実感なんですが。。。
 もちろん、仕事でもプライベートでも、時と場合に応じて臨機応変にしっかりとした責任ある行動が求められるのが、成長した社会人、大人です。そのスタンスが社会では尊重されるのは当然のことです。ちょっと大人の話にだいぶ傾いてきましたが、ここで子どもの話に戻しますと、大人として求められる考えや行動、ただそれはそれとして、大人より経験が少ないとはいえ、子どもが子どもなりに自らの目線で一生懸命考えて発する言葉にも価値ある、キラリと光るものがあるということ。その内容を無下に批判する、問答無用に却下するのではなくて、一回はじっくりと受け止めてみる必要があると思うんです。
 キャッチボールのように、子どもの発するひとつひとつの言霊をしっかり受け止める。そこから気づかされたことは、私たち大人にとっても貴重な経験になりますし、新しい発見が生まれるかもしれません。人生を生きていくうえで役立つことが出てくるかもしれません。大人だけが子どもに教えているのではなくて、子どもからも大人が教わることも結構あるんだという、双方向の自覚・認識が大切なんだと思います。日々子どもに向き合っていると、本当にこのことを実感します。反省もありますけどね。ああ何で気づけなかったんだろうとか、等々。
 つい日々の忙しさにかまけて、なかなかできなくなることがあるかもですが、子どもの話はまずは傾聴し、その中から見いだせるキラリと光るもの、子どもの成長の証を常に見続け、可能性を引き出せたらと思います。子どもの話をしっかり受け止めたいですね。大人目線も常によぎりますが、子ども目線も忘れずに、子どもとコミュニケーションをとっていきましょう。子どもパワーを信じていきましょう。
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