国語を教える仕事をしている。そのせいで職業病なのか、行間が見えすぎて困ることもある。知人とのLINEで文面の行間を気にしすぎて、余計な返信を送ってしまい、「そんなことないよ。気にしないで。」などとケアのメール返信を受けたりする。イメージが沸きすぎて、行間が見えすぎて。思い過ごしがほとんどなのだが。妄想癖かも(笑)。
まあ国語を教えている分には、行間が見えることは十分役に立つ。キャリアが長くなり、気がつかないうちに経験値も増えた。確か現役時代は本をそんなに読まなかったし、長い文章を読むのは得意でなかったはずなのに、こうして国語を教えているうちに、前後関係(文脈)が見えてきて、文章のイメージ、バックグラウンドが沸々と頭の中に形作られていく(まあイメージの沸かない難解な文章が現れると焦ることもありますが)。
仮に大人だったらとか、ふつうに考えたらこれは変だろうって思われるような相手の発言であっても、その相手の目線になってまずは受け止め、「ああこういう考えもあるんだ。」と気づかされ勉強になることもある。またそれが経験値になり次につながっていく。
もちろん相手がいるわけだから、そこには人間関係も存在する。話があらぬ方向に向かってしまい、誤解を招いてしまうこともある。「そんなはずじゃなかったのに。」と後悔することも多々ある。ボタンの掛け違いもある。でも、一見してマイナスのベクトルに見えたものが、後で気づいてみたらプラスのベクトルになってたことがあるのも事実だ。そんな経験も一つずつ自分の脳裏に刷り込まれる。相手との出会い、そんな経験との出会いが、また一つ自分を成長させてくれるし、そんな経験の中に国語というものが陰に陽にファクターとしてからんでいるんだと実感している。
言葉の世界は奥が深い。まるで果てしなく広がる海のような、無限に広がる宇宙のようなもの。日々国語力アップを実感しながら、これからも広大な世界を満喫していきたい!!
青空に映える姫路城。石垣のラインと天守の白さが素晴らしい!!
お子様をお持ちの保護者の方へ
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「三つ子の魂百まで」とよく言います。未就学児の段階においても、またお子様が小学生になってからも、見失わないでほしいことなのですが、お子様の話をまずはしっかり最後まで受け止めてください。当たり前のことかもしれませんが、子どもは周囲の大人、特に身近な親の背中を見て、社会を、世間を学んでいきます。特に小さいころ、親によく話を聞いてもらったことは、大人になっても、その子の生きる力につながっていきます。悪いことをすれば叱ることも当然ですし、子どもが間違ったことをすれば怒りたくなるのも無理からぬことです。それはそれとして、子どもの気持ちを完全にシャットアウトするのではなく、子ども目線で、お子様とよく話し合ってみてください。本文で言葉の世界は奥深いと書きましたが、言葉の力は本当に大きいです。今この瞬間に効果は出なくても、一番身近な親と話したひとつひとつの言葉や経験が、必ずやお子様の成長、生き抜く力につながっていきます。もちろん、お子様の国語力アップにもつながります。国語を教える立場として、気づいたことを書いてみました。少しでも子育てのお役に立てたら幸いです。